フリーランスも正社員も双方に転向を考えたことがある|フリーランスエンジニアの67.9%・正社員の45.9%

フリーランスエンジニア向けIT案件・求人検索サイトのフリーランスジョブ( https://freelance-job.com/ )を運営する株式会社Hajimari(所在地:東京都渋谷区、代表:木村直人)は、30〜50代のITエンジニア224名(正社員146名、フリーランス78名)を対象に、働き方の満足度と、相手の働き方をどう見ているかについて調査しました。

働き方への満足度には、正社員とフリーランスの間で統計的に意味のある差は見られませんでした。一方で、正社員の45.9%が独立を、フリーランスの67.9%が正社員として働くことを考えたことがあると回答しました。相手の働き方を「うらやましい」と感じる人も双方にいて、うらやむ中身は正反対でした。正社員は「働く時間や場所の自由度」を、フリーランスは「収入の安定」や「社会保険や退職金などの制度」を挙げています。

※本記事の「正社員」は企業に正社員として雇用されて働いている人、「フリーランス」は特定の雇用関係を結ばず、自分の裁量で仕事を受けて報酬を得ている人(個人事業主、法人の1人経営者を含む)を指します。

※「エンジニア」は、職種として「エンジニア(SE、プログラマー、インフラ、AI開発など)」を選んだ人です(回答者の自己申告)。

※「月あたりの報酬」は税引き前の金額で、複数の案件を受ける場合はその合計額を指します。

調査サマリ

  • 働き方に満足している人は、正社員46.6%、フリーランス52.6%。統計的に意味のある差はなし
  • 相手の働き方を「うらやましい」と感じる人は、フリーランス60.3%、正社員39.0%。フリーランスのほうが多い
  • うらやむ中身は正反対。正社員は「働く時間や場所の自由度」(28.8%)、フリーランスは「収入の安定」(37.2%)が最多
  • 正社員の45.9%が独立を、フリーランスの67.9%が正社員として働くことを考えたことがある。フリーランスのほうが多い
  • 独立を考えたことのない正社員の89.9%は、フリーランスエンジニアの報酬相場を知らない

≪アンケート利用条件≫

1 調査結果は自由にご活用ください。
 但し情報の引用元として「フリーランスジョブ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、引用元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://freelance-job.com/contents/news/research/3721

働き方の満足度に、正社員とフリーランスで差は見られない

現在の働き方にどの程度満足しているかを聞いたところ、「満足している」「やや満足している」の合計は、正社員が46.6%(68人)、フリーランスが52.6%(41人)でした。

収入についても同じ傾向です。現在の収入に満足している人は、正社員37.7%(55人)、フリーランス41.0%(32人)でした。今後1年で収入が「上がると思う」「やや上がると思う」と答えた人も、正社員22.6%、フリーランス26.9%です。

いずれの項目も、正社員とフリーランスの間に統計的に意味のある差は見られませんでした。

それでも相手の働き方をうらやむ人は多い。フリーランスでは6割

満足度に差が見られない一方で、相手の働き方をうらやましいと感じる人は少なくありません。

正社員には「フリーランスとして働くことを、うらやましいと感じることはありますか」、フリーランスには「正社員として働くことを、うらやましいと感じることはありますか」と聞きました。「よくある」「ときどきある」の合計は、正社員が39.0%(57人)、フリーランスが60.3%(47人)です。

フリーランスのほうが21.3ポイント高く、統計的にも意味のある差でした。「よくある」だけに絞ると、正社員8.9%に対してフリーランスは24.4%でした。

年代別に見ても、フリーランスのほうが高い傾向は変わりません。30〜40代(正社員64人、フリーランス39人)では正社員53.1%、フリーランス74.4%でした。50代(正社員82人、フリーランス39人)では正社員28.0%、フリーランス46.2%です。50代は人数が少ないため統計的に意味のある差とまではいえませんが、差の幅は30〜40代とほぼ同じです。

  • 安定した企業だが自由度が少ない(40代/正社員)
  • 安定させたい(40代/フリーランス)

うらやむ中身は正反対。正社員は自由、フリーランスは安定

相手の働き方でうらやましいと思う点を、全員に複数回答で聞きました。

正社員が挙げた上位は「働く時間や場所の自由度」28.8%、「人間関係の気楽さ」24.7%、「収入の高さ」21.2%です。フリーランスが挙げた上位は「収入の安定」37.2%、「社会保険や退職金などの制度」33.3%、「将来の見通しの立てやすさ」21.8%、「社会的信用(住宅ローンや賃貸契約などの通りやすさ)」20.5%でした。

正社員が上位に挙げた「働く時間や場所の自由度」と「人間関係の気楽さ」は、フリーランスではあまり選ばれていません。「働く時間や場所の自由度」は正社員28.8%に対してフリーランス9.0%、「人間関係の気楽さ」は24.7%に対して7.7%です。反対に、フリーランスが上位に挙げた「収入の安定」は正社員では8.2%、「社会保険や退職金などの制度」は4.1%にとどまりました。

これらの項目の差はいずれも統計的に意味のある差でした。

  • 客先常駐なので、権限がない。休みたいときに、なかなか休めない。(40代/正社員)
  • 大企業であるために労働基準法を遵守していたり、人事制度や福利厚生はすばらしいが、組織の見通しがよくない。(50代/正社員)
  • 仕事内容も時間ももっと自由に働きたいが収入とのバランスがマッチしない(50代/フリーランス)
  • 契約を延長できるかどうか不安(50代/フリーランス)

フリーランスの55.1%は、手取りが想像より少ないと回答

フリーランスには、税金や社会保険料などを差し引いた後に手元に残る金額が、契約金額から想像する金額と比べてどうかも聞きました。「想像よりかなり少ない」「想像よりやや少ない」の合計は55.1%(43人)で、「想像どおり」は34.6%(27人)でした。

独立してみて想定と違った点としては、「社会保険料や税の負担が大きかった」29.5%、「事務・経理の負担が大きかった」25.6%、「収入の変動が大きかった」23.1%が上位でした。

相手の働き方を考えたことがある人も、フリーランスのほうが多い

正社員には独立を、フリーランスには正社員として働くことを、これまでに検討したことがあるかを聞きました。

「具体的に検討し、行動もした」「具体的に検討したが、行動には移していない」「漠然と考えたことはある」を合わせた「考えたことがある」人は、正社員45.9%(67人)、フリーランス67.9%(53人)です。

このうち「具体的に検討した」人(行動の有無を問わない)は、正社員21.2%、フリーランス47.4%でした。情報収集や相談、応募などの行動まで移した人も、正社員11.0%に対してフリーランスは23.1%です。いずれも統計的に意味のある差でした。

年代別では、30〜40代が正社員62.5%、フリーランス84.6%でした。50代でも正社員32.9%、フリーランス51.3%と、フリーランスのほうが高くなっています。

考えたことがある人(正社員67人、フリーランス53人)に理由を聞くと、上位は正社員が「働く時間や場所の自由度を高めたいから」38.8%、「将来が不安だから」34.3%でした。フリーランスは「収入を増やしたいから」「将来が不安だから」がいずれも30.2%で並んでいます。

一方、独立を考えたことがない正社員(79人)にその理由を聞くと、「自分には向いていないと思うから」50.6%、「収入が下がるリスクがあるから」34.2%、「社会保険や制度の面で不利になりそうだから」30.4%が上位でした。

  • 仕事内容も残業時間に対しても不満はないが、自分の貢献度に対する給料が少し安いと感じているので、スキルがあれば、副業もしくはフリーランスで現状より多くの収入を得たい気持ちがある。(40代/正社員)
  • より自身の裁量で仕事をしてみたい(30代/正社員)

老後の資金を不安に感じる人は、正社員のほうが多い

3年後を考えたときに不安に感じることを複数回答で聞いたところ、「老後の資金」を挙げた人は正社員42.5%(62人)、フリーランス25.6%(20人)でした。正社員にとっては全項目の中で最も多い回答です。

正社員の25.3%は、現在の働き方を選んでいる理由に「生活の安定を重視しているから」を挙げています(フリーランスは11.5%)。安定を重視して正社員を選んでいる人が一定数いる一方で、老後の資金を不安に挙げる人は正社員のほうが多くなっています。

年代別では、30〜40代(正社員64人、フリーランス39人)で正社員46.9%、フリーランス20.5%でした。50代(正社員82人、フリーランス39人)では正社員39.0%、フリーランス30.8%で、統計的に意味のある差は見られませんでした。

「収入が下がること」「AIに仕事を代替されること」「健康を維持できないこと」など、そのほかの項目では、正社員とフリーランスの間に統計的に意味のある差は見られませんでした。

  • 働き方改革により、以前に比べると自由になる時間が増えて肉体的に楽になったが、AIによる代替の不安がつきまとっていて精神的に落ち着かない。(50代/正社員)
  • いつまで働けるかわからず不安(50代/フリーランス)

正社員の3人に2人は、フリーランスの報酬相場を知らない

正社員に、フリーランスエンジニアの月あたりの報酬相場を知っているかを聞きました。「知らない」が65.8%(96人)、「聞いたことはあるが、金額までは知らない」が19.9%(29人)で、「おおよその金額まで知っている」は14.4%(21人)でした。

独立を考えたことがあるかどうかで分けると、差がはっきり出ます。独立を考えたことがない人(79人)では、「知らない」が89.9%(71人)でした。独立を考えたことがある人(67人)では「知らない」は37.3%(25人)で、具体的に検討したことがある人(31人)に限ると12.9%(4人)です。

あわせて、実際に独立するかどうかは別として、仮に独立する場合に月あたりの報酬がいくら以上なら踏み切れるかを聞きました。最も多かったのは「50万円〜60万円未満」17.1%、次いで「60万円〜70万円未満」15.1%です。60万円以上を挙げた人は56.2%で、「100万円以上」も24.0%いました。

報酬相場を「知らない」と答えた96人でも、60.4%(58人)が60万円以上を挙げています。

まとめ

今回の調査では、正社員とフリーランスのエンジニアで、働き方への満足度に統計的に意味のある差は見られませんでした。

それでも、正社員の45.9%が独立を、フリーランスの67.9%が正社員として働くことを考えたことがあると答えています。相手の働き方をうらやましいと感じる人も双方にいて、その中身は正反対でした。正社員は働く時間や場所の自由度を、フリーランスは収入の安定や社会保険などの制度を、相手の働き方に見ています。

正社員の多くはフリーランスの報酬相場を知らず、独立を考えたことがない人ではその割合が9割近くになります。どちらの働き方にも、相手から見て魅力に映る点と、本人が不安に感じている点があります。

≪アンケート利用条件≫

1 調査結果は自由にご活用ください。
 但し情報の引用元として「フリーランスジョブ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、引用元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://freelance-job.com/contents/news/research/3721

■調査概要

調査名 :正社員 vs フリーランス 働き方・満足度ギャップ調査
調査対象 :30〜50代で、職種が「エンジニア(SE、プログラマー、インフラ、AI開発など)」の正社員およびフリーランス
調査方法 :インターネットリサーチ(外部調査会社に委託)
調査時期 :2026年9月18日〜9月28日
有効回答数:224名(正社員146名、フリーランス78名)
・回答者の内訳は、正社員が30代17名・40代47名・50代82名(男性133名・女性13名)、フリーランスが30代10名・40代29名・50代39名(男性68名・女性10名)です。
・構成比は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合や、各選択肢の割合を足した値が本文の合計値と一致しない場合があります。複数回答の設問は、回答者数に対する割合を示しています。
・職種は回答者の自己申告によるものです。フリーランスは調査時点で現役の方のみが対象です。
・正社員とフリーランスでは年代構成が一部異なります。主要な項目(相手の働き方をうらやましいと感じる割合、相手の働き方を考えたことがある割合、老後の資金への不安)は、正社員の結果をフリーランスの年代構成に合わせて補正しても、差があるという傾向は変わらないことを確認しています。