株式会社田村技術研究所は2026年8月26日、ドット絵制作ツール「wombat2D」のアップデートを発表しました。キャラクターに骨格を設定する「RIG EDITOR」と、キーフレームアニメーションを制作する「ANIMATOR」の2つの機能が追加されています。基本機能は無料で利用できます。
wombat2Dは、ブラウザ上で動作するドット絵制作ツールです。AIが生成したドット絵風の画像を、指定した解像度に合わせて整える「Pixel Refine」を中心に、減色・色統合・スプライトシート制作・基本的な描画と編集の機能を備えます。
目次
ANIMATORは、ドット絵のキーフレームアニメーションを制作する機能です。PIXEL EDITORで作ったキャラクターやゲーム素材を読み込み、位置・回転・拡大縮小・表示と非表示の変化をタイムライン上に設定します。動きの要点となるフレームを指定すると、その間の動きが補間されます。
同社によると、従来のドット絵アニメーションでは、動きに合わせて何枚もの絵を描き分ける必要がありました。ANIMATORでは制作済みのドット絵を活用しながら動きを付けられるため、作画の負担を抑えられるとしています。
RIG EDITORは、人型のキャラクターや動物、モンスターなど、関節を持つキャラクターに骨格を設定する機能です。腕・脚・胴体・頭などのパーツにボーンを組み込み、関節のつながりと可動範囲を設定できます。手先や足先の位置から関節の曲がり方を自動計算するIKにも対応しました。
足先の位置を動かすと膝の曲がり方が自動的に調整されるため、複数の関節を個別に操作せずに歩行や走行の動作を作れるといいます。関節ごとに曲がる方向と角度を制限することもでき、人体や動物の構造から外れた動きを防げるとしています。
今回のアップデートにより、wombat2Dでは次の3工程を同一サービス上で扱えるようになりました。
3つの機能は同じ制作データを共有します。ドット絵を修正する場合はPIXEL EDITORに戻って描き直し、設定済みのリグを保ったままアニメーション制作を続けられます。同社は、複数のソフトを使い分けたり工程ごとにデータを変換したりする手間が減ると説明しています。
制作したアニメーションの書き出しについては、スプライトシートで出力した場合、各フレームが横方向に並んだPNG形式になると回答しています。
wombat2Dで制作したドット絵やアニメーションの扱いについて、編集部が問い合わせたところ、同社は商用利用に制限はなく、受託した制作案件の納品物にも使って構わないとのことです。
ドット絵制作ツールを開発している狙いについて、同社の担当者は次のようにコメントしています。
「AIでのモック制作が当たり前になってきている中、ドット絵をAIで生成しようとするとドットの破綻が起こり、綺麗に生成出来ません。wombat2DはAI生成されたドット絵を綺麗に出力する機能から始まり、この度のアップデートで、ボーンを使った本格アニメーションの制作も可能になりました。趣味はもちろん、仕事でもご活用いただけると幸いです。」
ゲーム素材の制作を請け負うフリーランスや、個人でゲーム開発を行う方にとって、ドット絵の制作からリグ設定、アニメーション制作までを一つのブラウザツールで進められる点は便利そうです。複数のソフトを行き来する必要がなく、制作フローをまとめやすいのもメリットといえます。
商用利用に制限がなく、受託案件の納品物にも利用できることが確認されているため、趣味の制作だけでなく、クライアントワークで使えるドット絵制作ツールを探している方にとっても選択肢になりそうです。
《参照》
wombat2D 公式サイト
https://wombat2d.com
プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000161036.html