フリーランス向け|WordPressのセキュリティ対策・安全なサイト運営に役立つ情報まとめ

2026.08.19

WordPressで制作したWebサイトを安全に運用することは、単なる技術的な作業ではありません。クライアントから大切なWeb資産を預かるフリーランスにとって、セキュリティへの対応力はクライアントからの信頼や保守・運用提案にも関わる重要な要素です。

本記事では、WordPressが攻撃の標的になりやすい理由と全体像を確認したうえで、初期設定・プラグイン活用・改ざんや侵害が発生した際の対応・日々のメンテナンスまで、サイト運用に活かせる情報源とツールをご紹介します。

※本記事は2026年8月時点で確認できる公開情報をもとにしています。各ブログ・メディアの内容やURLは変更される場合があります。

なぜ今、フリーランスにセキュリティ対応力が求められるのか?

WordPressが攻撃の標的になりやすい理由

WordPressは世界中のWebサイトの約4割で利用されているCMSです。利用サイトが多いため、既知の脆弱性を狙った攻撃者にとっても対象になりやすい傾向があります。

主なリスク要素は以下の通りです。

  • 高いシェア:利用サイトが多いため、既知の脆弱性を狙った自動攻撃の対象になりやすい
  • プラグイン・テーマの脆弱性:WordPress本体だけでなく、利用中のプラグインやテーマも継続的に更新する必要がある
  • 認証・更新管理の不備:弱いパスワード・二要素認証の未導入・不要な拡張機能の放置などがリスクにつながる

セキュリティ対応が信頼や継続支援につながる

「サイトが改ざんされた」「スパムメールの踏み台にされた」といった事態が発生すると、クライアントは重大な経済的・信用上の損害を被ります。

納品時や運用保守の提案において、どのような脆弱性対策を実施しているか、万が一の際のバックアップ・復旧体制はどうなっているかを明確に提示できれば、クライアントの安心につながります。月額保守・運用支援契約を提案する際にも、対応内容を具体的に示しやすくなるでしょう。

WordPressセキュリティに役立つ情報源とツール

サイトの状況や目的に応じて活用できるよう、5つのカテゴリに分けて情報源とツールをご紹介します。

基本対策・初期設定を学べる情報源

マザーシップウェブ制作事務所 ブログ

画像引用元:マザーシップウェブ制作事務所

Web制作・デザインなどを手掛ける個人Web制作事務所「マザーシップ」の公式サイトには、ブログが公開されています。

同ブログでは、WordPressの構築方法をはじめ、初期設定・安全なサイト運用・トラブル対応などが制作者の視点で発信されています。具体的なコード・設定手順が丁寧に解説されている点も特徴です。

クライアントワークで納品時のセキュリティ初期設定を順序立てて学びたいWeb制作フリーランスや、非エンジニアのクライアントにも分かりやすい言葉で対策の必要性を説明したい方に適しています。

運営元マザーシップウェブ制作事務所
URLhttps://mothershipweb.jp/wordpress

Otogeworks

画像引用元:Otogeworks

Otogeworksは、Webシステム開発・WordPressカスタマイズ・フロントエンド技術に関する情報を発信する技術系ブログです。

同ブログでは、HTTPセキュリティヘッダー・REST API・ログインページ・データベース接頭辞など、WordPressのセキュリティに関するさまざまなテーマが技術的な背景とともに解説されています。一般的に推奨される対策だけでなく、効果が限定的な対策について検証した記事も掲載されています。

WordPressの仕組みまで理解したうえでセキュリティを強化したいWebエンジニアや、大規模・高セキュリティなサイト構築を依頼された際に技術的な判断材料を探したい方に適しています。

運営元個人(ushui氏)
URLhttps://otogeworks.com/

プラグイン導入・防御の自動化

Wordfence Security

画像引用元:Wordfence Security

Wordfence Securityは、Defiant社が開発・提供し、500万以上の有効インストールがあるWordPress向け総合セキュリティプラグインです。

同ツールは、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)・マルウェアスキャナー・トラフィック監視・ブルートフォース攻撃対策などの機能を備えています。なお、リアルタイムのファイアウォールルールとマルウェアシグネチャはPremium向けで、無料版では30日遅れて提供されます。

クライアントサイトに複数のセキュリティ機能をまとめて導入したいフリーランスや、サーバー側に十分なWAF機能がない環境でアプリケーション側の対策を補強したい方に適しています。

運営元Defiant Inc.
URLhttps://ja.wordpress.org/plugins/wordfence/

SiteGuard WP Plugin

画像引用元:SiteGuard WP Plugin

SiteGuard WP Pluginは、日本のサイバーセキュリティ企業であるEGセキュアソリューションズ株式会社が開発するセキュリティプラグインです。

同ツールは、管理画面(wp-admin)へのアクセス制限・ログインページのURL変更・画像認証(ひらがな・英数字)の追加・ログイン詳細エラーメッセージの無効化など、管理画面やログインページを保護するための機能を提供しています。日本語に対応しており、管理画面から各機能を設定できます。

日本語の管理画面で不正ログイン対策を設定したいフリーランスや、クライアントサイトのログイン周辺のセキュリティを強化したい方に適したプラグインです。

運営元EGセキュアソリューションズ株式会社
URLhttps://ja.wordpress.org/plugins/siteguard/

All-In-One Security (AIOS) – Security and Firewall

画像引用元:All-In-One Security (AIOS) – Security and Firewall

All-In-One Security (AIOS) – Security and Firewallは、Updraft WP Software Limitedが提供する総合セキュリティプラグインです。

同ツールは、サイトのセキュリティ状態をスコアで確認できるほか、ログイン保護・ファイル変更の通知・ファイル権限の確認・ファイアウォールなど複数の機能を備えています。必要な機能を選びながら段階的に設定できる点も特徴です。

サイトの状態を確認しながら設定を進めたいWeb制作者や、サイトの規模・要件に応じて利用するセキュリティ機能を調整したい方に適しています。

運営元Updraft WP Software Limited
URLhttps://ja.wordpress.org/plugins/all-in-one-wp-security-and-firewall/

UpdraftPlus WordPress Backup Plugin

画像引用元:UpdraftPlus WordPress Backup Plugin

UpdraftPlusは、300万以上の有効インストールがあるWordPress向けバックアップ・移行プラグインです。

同ツールは、データベース・テーマ・プラグイン・アップロードファイルをスケジュールに沿ってバックアップし、Google Drive・Dropboxなどの外部クラウドストレージへ保存できます。改ざん・サーバーダウンなどが発生した場合には、WordPressの管理画面からバックアップデータを使って復元できます。

万が一の際に復旧できる体制を整えておきたいフリーランスや、保守運用契約を結んでクライアントのサイトデータを定期的に保存したい方に適しています。

運営元Updraft WP Software Limited
URLhttps://ja.wordpress.org/plugins/updraftplus/

脆弱性・不正アクセス対策を学べる情報源

JPCERT/CC

画像引用元:JPCERT/CC

JPCERT/CC(JPCERTコーディネーションセンター)は、日本国内におけるサイバー攻撃インシデントの報告受付・対応支援などを行う組織です。

同機関のWebサイトでは、脆弱性に関する注意喚起・攻撃手口の分析・インシデント対応に関する情報などが公開されています。WordPress本体やプラグインに影響する脆弱性が取り上げられる場合もあり、セキュリティ情報を確認する際の有力な情報源です。

運用保守を担当するクライアントサイトに影響するリスクを早めに把握したいフリーランスや、信頼性の高い情報をもとにアップデートや対策を提案したいWebエンジニアに適しています。

運営元一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター
URLhttps://www.jpcert.or.jp/

IPA(情報処理推進機構)

画像引用元:IPA

IPA(情報処理推進機構)は、日本のIT社会の推進とサイバーセキュリティの強化を担う経済産業省所管の独立行政法人です。

同組織のセキュリティ関連ページでは、「安全なウェブサイトの作り方」をはじめ、サイバー攻撃の手口・予防策・情報セキュリティ対策に関する資料が公開されています。技術者向けだけでなく、事業者向けの啓発資料も確認できます。

WordPressを含むWebサイト構築時のセキュリティ基準を公的な資料を参考に検討したいフリーランスや、クライアントに対して対策の重要性・予算化の必要性を根拠とともに説明したいWebディレクターに適しています。

運営元独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
URLhttps://www.ipa.go.jp/security/

さくらのホームページ教室

画像引用元:さくらのレンタルサーバ

さくらのホームページ教室は、大手レンタルサーバー事業者であるさくらインターネット株式会社が運営するWeb制作・運用に関する情報メディアです。

同メディアでは、サーバー側から見たWordPressのセキュリティ対策をはじめ、.htaccessを使ったアクセス制御・WAF(Webアプリケーションファイアウォール)の活用・SSL/TLS設定などが分かりやすく解説されています。

CMS側だけでなくサーバー環境も含めてセキュリティを考えたいWebエンジニアや、レンタルサーバーの機能を活用して安全なクライアント環境を構築したいフリーランスに適した情報源です。

運営元さくらインターネット株式会社
URLhttps://rs.sakura.ad.jp/column/

カゴヤのサーバー研究室

画像引用元:カゴヤのサーバー研究室

カゴヤのサーバー研究室は、レンタルサーバー・クラウドサービスを提供するカゴヤ・ジャパン株式会社が運営するWeb技術・IT運用メディアです。

同メディアでは、WordPressやサーバーのセキュリティをはじめ、ブルートフォース攻撃・SQLインジェクションなどの攻撃手法と対策、ベーシック認証の設定方法などが解説されています。専門用語を噛み砕いた記事も多く、サーバー周辺の知識を確認したい場合にも参考になります。

インフラ知識に自信がないWebデザイナーやディレクターがサーバー側のセキュリティ設定を理解・活用したい場合や、保守運用のチェックリストを作成したいフリーランスに適しています。

運営元カゴヤ・ジャパン株式会社
URLhttps://www.kagoya.jp/howto/

攻撃事例・検知・インシデント対応

Sucuri SiteCheck

画像引用元:Sucuri SiteCheck

Sucuri SiteCheckは、Sucuriブランドで提供されている無料のオンラインWebサイト診断ツールです。

同ツールは、対象サイトのURLを入力すると、外部から確認できるマルウェア・改ざん・不正なリダイレクト・古いCMS・ブロックリストへの登録状況などをスキャンできます。ただし、リモートスキャンのため、サーバー内部のファイルや外部から見えないバックドアなどをすべて検出できるわけではありません。

クライアントから「サイトの表示がおかしい」と相談を受けた際の一次切り分けに使いたいフリーランスや、保守運用時に外部から確認できる異常の有無を簡易的にチェックしたいWebディレクターに適しています。

運営元GoDaddy Media Temple, Inc. d/b/a Sucuri
URLhttps://sitecheck.sucuri.net/

LAC WATCH

画像引用元:LAC WATCH

LAC WATCHは、株式会社ラックが運営するサイバーセキュリティ情報メディアです。

同メディアでは、WordPressを含むCMSの脆弱性・Webサイトの改ざん・サイバー攻撃の動向・インシデント発生時の対応など、セキュリティに関する幅広い情報が専門家の視点から解説されています。企業やWeb担当者が確認しておきたい予防策に関する記事も掲載されています。

クライアントのWebサイトで不正アクセス・改ざんが発生した場合に備えて対応の考え方を確認しておきたいフリーランスや、攻撃手口と対策に関する情報を継続的に確認したいWebエンジニアに適しています。

運営元株式会社ラック
URLhttps://www.lac.co.jp/lacwatch/

KUSANAGI Tech Column

画像引用元:KUSANAGI Tech Column

KUSANAGI Tech Columnは、WordPress実行環境「KUSANAGI」の開発元であるGMOプライム・ストラテジー株式会社が運営する技術コラムです。

同コラムでは、WordPressの脆弱性情報・アクセス制限・WAF・KUSANAGI環境のセキュリティアップデートなどが日本語で解説されています。WordPressのセキュリティとパフォーマンスの両面を確認したい場合に参考になる記事が掲載されています。

大規模サイトや企業サイトの保守運用を担当しているWebエンジニアや、専門企業が発信する情報をもとにクライアントサイトのセキュリティを高めたいフリーランスに適しています。

運営元GMOプライム・ストラテジー株式会社
URLhttps://kusanagi.tokyo/column/

保守・運用・脆弱性情報

JVN iPedia 脆弱性対策情報データベース

画像引用元:JVN iPedia

JVN iPediaは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営する、ソフトウェア製品の脆弱性対策情報を収集・公開するデータベースです。

同サービスでは、国内外から収集された脆弱性情報を検索でき、WordPress本体やプラグインについて登録された情報も確認できます。影響を受けるバージョン・対策情報などを調べたい場合に利用できます。

納品後もクライアントサイトで利用しているプラグインの安全性を定期的に確認したいフリーランスや、脆弱性が報告されたプラグインを特定してアップデート・代替提案につなげたいWebエンジニアに適しています。

運営元独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
URLhttps://jvndb.jvn.jp/index.html

WPScan

画像引用元:WPScan

WPScanは、Automatticが提供するWordPress向けの脆弱性データベース・セキュリティスキャナーです。

同サイトでは、WordPress本体・プラグイン・テーマの脆弱性情報が蓄積され、継続的に更新されています。製品名やプラグイン名などから脆弱性情報を検索できるため、利用中・導入予定のソフトウェアについて確認したい場合に役立ちます。

クライアントサイトへ新しいプラグインを導入する前に脆弱性情報を確認したいフリーランスや、WordPressに関する最新の脆弱性情報を保守運用に活用したいWebエンジニアに適しています。

運営元Automattic Inc.
URLhttps://wpscan.com/

LIG BLOG

画像引用元:LIG BLOG

LIG BLOGは、Web制作・システム開発・DX支援などを手掛ける株式会社LIGが運営するWebクリエイター向けメディアです。

同メディアでは、CMS・PHPのバージョンアップ・バックアップ・サーバー監視・保守契約前の確認事項など、Webサイトの保守運用に関する情報が公開されています。制作会社の視点から、保守で確認しておきたい項目を知ることができます。

サイト公開後の保守内容を見直したいフリーランスや、セキュリティ対策を含む保守範囲・対応内容を検討する際の参考情報を探している方に適しています。

運営元株式会社LIG
URLhttps://liginc.co.jp/585139

まとめ:セキュリティ対応力でプロとしての価値を高めよう

WordPressのセキュリティ対策と聞くと高度な技術が必要に思えるかもしれません。しかし、まず押さえておきたいのは、WordPress本体・テーマ・プラグインを最新に保ち、強固な認証を設定し、不要な拡張機能を削除したうえで、万が一に備えてバックアップを取得するといった基本的な対策です。

今回ご紹介した情報源やツールを継続的に確認することで、脆弱性への対応や問題発生時の判断に役立てられます。セキュリティ情報は更新され続けるため、一度設定して終わりにせず、利用中のWordPress本体・テーマ・プラグインの状態を定期的に確認することも大切です。

単にサイトを作るだけでなく、クライアントの大切なWeb資産を安全に守り続ける姿勢を示すことは、自身の対応範囲や強みを伝えるうえでも役立ちます。

ぜひ本記事で取り上げた情報源を日々のサイト運用・クライアントへの提案に役立て、長く頼りにされるパートナーを目指していきましょう。