
株式会社Hajimari(本社:東京都渋谷区、代表、木村直人)の運営する、フリーランスと企業のマッチングサービス「ITプロパートナーズ」は、全国のITエンジニア222名に対し、生成AIの活用に関する意識調査を実施いたしました。
本調査では、生成AIの活用状況や活用に際しての懸念も合わせて調査し、昨年当社にて実施した同様の調査の結果をもとにした生成AI活用実態の1年間の変化を見ていきます。
1 調査結果は自由にご活用ください。但し情報の引用元として「ITプロパートナーズ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、引用元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://freelance-job.com/contents/news/research/590/
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生成AI導入後に発生した新たな業務や課題については、2025年は「既存のシステムやツールとの統合が難しく、不具合が多い(22.2%)」「生成AIの導入および運用に予想以上の時間がかかった(19/1%)」が多く見られました。
個人でのAI活用は進んでいるものの、企業のサポート/運用体制が追いついていない実情が明らかになりました。
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2024年、2025年ともに「生成AIを利用しなくても業務が遂行できるから」が最多の回答ですが、割合が20.2%から17.0%へと2.8ポイント減少しています。
2025年に注目すべきは「セキュリティリスクが不安なため(15.0%)」が昨年から1.4ポイント上昇し、二番目に多い回答となっている点です。
技術理解の問題から心理的・倫理的な不安へと課題が変化しており、生成AIに対しては「使えるかどうか」より、「信じて任せていいか」に焦点が移っており、リスク社会化の兆候があるといえるでしょう。

2024年から2025年にかけて、「生成AIに興味があり、学びたい」という層は減少しています。
この結果から、生成AIはあたりまえのツールに近いものになっていることがわかります。
ただし、「特に学ぶ必要は感じていない」層も約3割にのぼり、AIを「前提スキル」とする層と、あくまで“道具”と捉える層の二極化が進んでいます。
学ぶこと自体がスキル競争化し、AIリテラシー格差が新たな分断要因となりつつあるようです。

生成AIがエンジニアの仕事を代替するかという設問では「完全に代替される」と回答した人は9.9%と2024年から6.3ポイント上昇しています。
また「半分以上代替される」と感じる層も36.5%と昨年より4.5ポイント上昇しており、多くの人がAIの有用性に気づき始め、自分たちの仕事が代替される可能性も危惧していることがわかります。
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仕事が代替される可能性への対処法としては、2024年が「具体的な対策はとっていない」が最多だったのに対し、2025年には「マネジメントスキルを身につける(28.4%)」「生成AIをいち早く使いこなし新しい価値を八きする(20.7%)」など、生成AIと共存しつつも、自らの力を最大化させるツールとして活用している様子がわかります。
特にマネジメント・創造・判断といった人にしかできない領域への意識が高まっており、AI時代における“人間の仕事”が再定義されているといえるでしょう。

生成AIの利用に関しては、「よく隠している(7.7%)」「たまに隠すことがある(16.2%)」の「隠す層」よりも、「ほとんど隠さない(29.3%)」「全く隠していない、オープンにしている(23.4%)」の「堂々と使う層」が約1.5倍という結果になりました。
この結果からも、AIの活用はエンジニア業務において欠かせないものとなっているいうことがわかります。
社内でのAI活用に対する見られ方も、“後ろめたい行為”から“前向きな工夫”となっていることがみてとれます。
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生成AIを使った結果として多かった叱責やミスの種類としては「出典を明示しないまま生成文章を流用し、上司や顧客から注意を受けた(20.4%)」が最も多く、ついで「AIに頼りすぎて、思考や提案の深みが不足しているを注意された(15.8%)」という結果になりました。
これは、誤った情報をそのまま使ったり、内容の真偽確認を怠ったりするケースが目立ち、“AIを正しく扱えない人間側のリテラシー”がリスク要因になっているともいえるでしょう。
“AIをどう使うか”よりも、“AIを使う人がどう考えるか”が問われる時代になっているのかもしれません。
本調査では、2024年から2025年にかけて生成AIに対する意識と行動に大きな変化が見られました。
エンジニアの仕事が生成AIに代替されると予測する人も大きく増加し「半分以上〜完全に代替される」と予測する層は46.4%と約半数にのぼり、昨年の数値から10.8ポイント上昇しました。
この脅威に対し、2024年に最多だった「具体的な対策は取っていない」層の割合(2024年:25.4%)は17.2%へと8.2ポイント減少し、代わって「マネジメントスキルを身に付けるなど、生成AIにはできない価値を発揮できるようにしている」(28.4%)や「生成AIをいち早く使いこなし、新しい価値を発揮しようとしている」(20.7%)などの“人間にしかできないスキルを磨く能動的な対策”が上位に転じています。
一方、AIを導入した後の新たな課題としては、2024年の「生成AIが生成する成果物の品質を維持することが難しい」(21.5%)から、2025年では「既存のシステムやツールとの統合が難しく、不具合が多い」(22.2%)が最多となり、企業の運用体制や統合の課題が明らかになりました。
AI利用が当たり前のツールになった本年も、AI利用者が経験するミスは多く、「出典を明示しないまま生成文章を流用し、上司や顧客から注意を受けた」(20.4%)や「AIに頼りすぎて、自分の思考や提案の深みが不足していると注意された」(15.8%)が上位であり 、AIを正しく扱うための人間側のリテラシーが新たなリスク要因となっている様子も示唆されました。
生成AIは、エンジニアにとってもはや欠かせない手段となっており、単に「使い方を知っている」だけではなく「使いこなせる」人材が求められているようです。
調査概要:ITエンジニアの生成AI活用に関する実態調査
調査方法:インターネット調査(QIQUMOを利用)
調査時期:2025年9月
有効回答:ITエンジニア222名
≪アンケート利用条件≫
1 調査結果は自由にご活用ください。但し情報の引用元として「ITプロパートナーズ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、引用元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://freelance-job.com/contents/news/research/590/